2011年12月05日

ジョニ・ミッチェルのさりげなくせつないクリスマス・ソング

札幌は、いや北海道は昨日から大荒れです。
吹雪です。
窓の外には林檎売りです。(分かるかなあ?)
でも、これがいいんです。
北海道の冬です。12月です。
東京の冬も大好きですが、16年も住んでいた頃、やはり吹雪が恋しくなりました。
そんな風に、一人の女性が、クリスマスを目前にしたカリフォリニアで、故郷を想う歌があります。

ジョニ・ミッチェルのアルバム『Blue』に収録されている『River』です。

Blue-Joni Mitchell.jpg



クリスマスはあっという間にやってきそうですね。
いろんな人がそれぞれの物語を生きながら、それぞれのクリスマスを迎える。
クリスマス・ソングといえば、昔ほど街でもラジオでもかからなくなった気がします。
「クリスチャンでもないのに、クリスマスなんて」
そんな声も少なからず、耳にします。
でも、一年締めくくりのこの二度とやってこない2011年の12月に、クリスマスがまた巡ってくる。


クリスマス・ソングはいろいろあります。
様々なジャンルのクリスマス・アルバムがあります。いったい世界でどれほどのクリスマス・アルバムがリリースされて来たんでしょうね。
そして、何曲存在するのでしょうか?

image-20111205173016.png


ジョニ・ミッチェルのこの『Blue』は、一言で言えば、さりげないクリスマス・ソングです。
イントロにジングル・ベルのメロディーがなければ、一聴しても気が付かないでしょう。
しかし、さりげないけれど、とても素直な想いが込められた曲です。
この素直さは、やはりジョニ・ミッチェルの実体験を元に作られた曲なのではないかと想像してしまいます。


詞を紹介します。
対訳もしてみますね。

River

By Joni Mitchell

It's coming on Christmas
They're cutting down trees
They're putting up reindeer
And singing songs of joy and peace
Oh I wish I had a river
I could skate away on

But it don't snow here
It stays pretty green
I'm going to make a lot of money
Then I'm going to quit this crazy scene

I wish I had a river
I could skate away on
I wish I had a river so long
I would teach my feet to fly
Oh I wish I had a river
I could skate away on
I made my baby cry

He tried hard to help me
You know, he put me at ease
And he loved me so naughty
Made me weak in the knees

Oh I wish I had a river
I could skate away on

I'm so hard to handle
I'm selfish and I'm sad
Now I've gone and lost the best baby
That I ever had
Oh I wish I had a river
I could skate away on

I wish I had a river so long
I would teach my feet to fly
Oh I wish I had a river
I could skate away on
I made my baby say goodbye

It's coming on Christmas
They're cutting down trees
They're putting up reindeer
And singing songs of joy and peace
I wish I had a river
I could skate away on

もうすぐクリスマス
木を切り倒す人々
トナカイを飾り付ける人々
そして、歓喜と幸せの歌を歌う
ああ、滑っていける
川があればいいな

でも、ここには雪はなくて
緑が残ったまま
一稼ぎして
この馬鹿げた場面から離れてしまおう

滑っていける
川があればいいな
長くて
この足で飛べるようになるくらいの
ああ、滑っていける
川があればいいな
彼を泣かせてしまったのは私

あんなにも私を救おうとしてくれたあの人
彼は私を和ませてくれた
淫らなくらいに私を愛した
わたしが脆くなるほど

ああ、滑っていける
川があればいいな
彼を泣かせてしまったのは私

私は手を焼かせるし
身勝手で哀しみを抱いている
今、私は去り
最愛の恋人を失ってしまった
ああ、滑っていける
川があればいいな

川があったらいいな
長くて
この足で飛べるようになるくらい
滑っていける川があったらいいのに
彼にさよならを言わせたのはわたしなの

もうすぐクリスマス
木を切り倒す人々
トナカイを飾り付ける人々
そして、歓喜と幸せの歌を歌う
(対訳 相良光紀)

後悔しているんですね。
彼は淫らなほどまっすぐに愛してくれた。でも、それに苛ついて辛く当たったのかもしれません。
それで、とうとう「さよなら」を言わせてしまった。
周りでは楽しそうにクリスマスを迎える準備をしている。
自分は一人。
故郷のカナダのクリスマスと違って、ここカリフォルニアには雪も降らない。
ああ、故郷に帰りたい。
そんな気持ちが素直に歌われています。

それにしても、ここでの『川』はどういうものなんでしょうか。
川はどこかから流れて来て、どこかへ流れていく。
ここでの『川』は、個人的には『時』のようにも思えます。
故郷のカナダに帰りたいという想いは、時を溯りたいという意味もあるのかもしれません。
ま、あくまで勝手な想像です。

ちなみに、naughtyという単語は俗語では、セックスそのものをさす意味があります。
通常は、いたずらな、悪い、やんちゃな、といった意味です。
下品な、わいせつな、淫らな、といった意味もあります。
ですから、ここでは微妙なニュアンスとして、「みだらな」という意味合いを採用して訳してみました。
「淫らなくらいに愛してくれた」という方が、二人の不器用だだけれども、それだけに真摯な関係、だからこそ切れてしまった絆が浮かび上がってくる気がしたからです。



みなさん。
善き12月を。


posted by 相良光紀 at 17:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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